−生きるうえで大切なことー 365日のメッセージ 私たちにとって最も重要な「生きる意味」や「自分自身の今世の使命」。その答えとなる神聖で素晴らしいメッセージがいつも私のもとに届いています。 メッセンジャーとして、リアルタイムに皆様にお伝えしています。

第288回 オランウータンから学んだ許しの心

動物は人と同じ様に複雑な感情を持ち、そして純粋な愛をもっています。

今日は昨日の動物園実習でコミュニケーションした素晴らしいオスのオランウータンのメッセージを紹介します。


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彼は幼い頃、野性で生きていましたが密猟され横浜で保護されて動物園にやって来ました。現在は推定45歳ですが、昨年の動物園実習でコミュニケーションした時、彼のオーラの中にはブルーの悲しみとパープルの心の傷があらわれていて、このように伝えてきました。

「今でもあの恐ろしさを忘れたことはありません。突然恐ろしい男たちがやって来て、大切な母親を殺され、姉を殺されました。今でもそのことを思うと辛くて眠れないほどです。もう何度もこのような生き方をしたくはないと思いますが、どうすれば良いかわかりません」


そして、しばらく黙った後に、


「もうやめたい。こういう生活はやめたい。早く森に戻って他の仲間と一緒に生活したい。できないことはわかっているけども、母親とまた会いたい」と言いました。



私は彼の悲しみと辛い記憶に触れ、人として心から申し訳ないと感じました。


「このように辛い心を抱えながらも、立派に長生きしているあなたに、心から詫びたい。人間としてそのような状況を作ってしまったことに対して詫びたいです。しかし、それでもあなたが生きてくれて、あなたの姿を見せてくれることは私たちにとっては大きな感動です。何もできないけれど、せめてあなたに感謝したい。もう一つは、もうあなたが体験したような辛い出来事が起きないように、私たちは本当に生命を大事にするということを心から決意したいと思います。それが辛い体験をしたあなたに対してできる、本当のお詫びだと思うのです」と私は伝えました。


彼の気持ちを共感できるような者が一人でも増えれば、自分が生きる意味や役割をわかってくれるのではないかと心から願わずにはいられませんでした。


どうかあなたの気持ちが癒されるように慰められるようにという思いでエネルギーを送らせていただきました。学生たちも彼のメッセージと私の言葉を聞いて、深く考えさせられたようでした。




そして、昨日、約一年ぶりに彼と再会し、コミュニケーションを行いましたが、彼の心に変化があらわれていました。


「今日はこのように再び出会えて心から感謝しています。どうか今のあなたの気持ちを教えてください。すぐにあなたのお役に立つことはできないかもしれませんが、ただあなたの気持ちは必ず無駄にしません」


そう私が伝えると、彼はこのように答えてくれました。


「さみしさは未だに変わっていません。辛さも同じように感じますが、ただ一つ慰められたのは、僕を捕えた人間の仲間の者が申し訳ないと謝ってくれたことです。僕の気持ちをわかって、謝ってくれたというのは今までにないことでした。すべてとは言いませんが、少し心が楽になってきました。もし僕がこのような年齢まで長く生きる意味や目的があるのなら、ここで頑張っても良いという気持ちになったのも事実です。僕がここにいることの意味、ここで何をしたらよいか、何を成せばよいかわかれば、僕はもっと力強く生きられるような気がします」


彼がここで生きる意味というのは、ただ長生きするだけではなく、オランウータンがどれほど高い精神を持っていて、平和を愛する心をもっているか伝えることだと思います。彼は種を越えて、互いが理解し合うことを望んでいる方だと感じました。



以前は完全に人を避けるような行動がみられましたが、その日はガラス越しではあったものの、積極的に人に対して近づいてくれていたので、私はとてもうれしく感じました。


学生たちや彼の心を知った人が、「あなたがいることで私たちはオランウータンの素晴らしさを学べます。もっともっとあなたの気持ちを理解して、どれほどオランウータンが素晴らしい精神性をもっているか知ることができます」と伝えれば伝えるほど、彼はさらに癒されることでしょう。


彼はオランウータンの代表者として大切なことを伝える役割があるのです。どうか、彼の思いを知った人は、心の中で彼やオランウータンに対するあなたの思いを送ってください。ハートハートをつなぐことで、それは彼の心に届きます。


私は彼に伝えました。

「どんなに絶望的なことがあってもあきらめないというあなたの姿に心から感動します。あなたも見習って、私もどんなことがあっても、絶対に絶望しない人生を歩みたいと思います。それをあなたが教えてくれました。心から感謝します」と。


そして学生たちも熱心に彼に愛と感謝を伝え、共に素晴らしい時間を過ごすことができました。



すると、彼はコミュニケーションの最期に、感動的な行動を見せてくれたのです。彼はガラス越しに小さな子供たちを優しく見つめて語りかけました。


「お互いに大事にし合う、認め合うことが大切なんだよ」



彼は目の前で人に母や姉を殺されるという悲劇に苦しみながらも、四十数年にわたる人生の中で人を許していたのです。そして、これから成長していく子供たちを、深い深い慈しみのまなざしで見つめていました。彼の心に触れた子供たちは、深い意識の中で彼の許しと愛の力を受け取り、生命を大切にする人に成長するでしょう。表面的には忘れてしまうかもしれませんが、彼の深いまなざしは、子供たちの心に残り続け、平和を伝えていくのです。彼は新しい世代に平和と許しを教えてくれていたのです。


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我々はもっと彼らから大切なことを学び、それを実践しなければなりません。人と人だけではなく、人と動物の関係においても差別をなくし、よりお互いが平和な世界を目指すことが大切だと教えていただきました。


そのような大切なことを、動物園という限られた空間の中で何十年にもわたって暮らす、彼らから教えていただきました。これからも彼らの模範となるよう、人間としてより良い環境作りのために頑張ろうと決意しました。



アニマルコミュニケーションカレッジ

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